九州大学 先端素粒子物理研究センター Research Center for Advanced Particle Physics

国際リニアコライダー(ILC)を含めた将来の線形加速器について議論を行うLinear Collider Workshop 2019 (LCWS2019)が宮城県仙台市にある仙台国際センターにて10月28日から11月1日かけて開催されます。

欧州素粒子物理戦略の更新が終盤に差し掛かり、ILC計画にとって重要な時期での開催となります。また、日本政府からのILC計画に対する声明が予定されています。

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LCWS2019トップページ

本センター所属の奥村健一特任助教が超対称性粒子の質量が持つ新しい性質を発見しました。
現在の素粒子理論の標準模型で説明できない現象を説明する有力な理論の一つとされているのが超対称性理論であり、その理論で存在が予言されている素粒子が超対称性粒子です。奥村特任助教は、超対称性粒子の質量にこれまで存在すると考えられていた重い素粒子からの寄与がある条件のもとで消えることを発見しました。これによりこれまで棄却されていた模型が生き返って、今後の実験の探索対象になることが期待されます。

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プレスリリース

国際リニアコライダー(ILC)の日本への誘致を目指す有志によるILC Supporters2019決起集会が10月15日、東京大学 福武ラーニングシアターで開催されます。ILCの誘致状況の進捗の他、ILC Supportersによるスペシャルトークが予定されています。

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ILC Supporters2019

9月3日から6日にかけて茨城県潮来市にてILC夏の合宿2019が開催されました。
北浦を一望する高台に建つ“かんぽの宿潮来”にて、招待講演者による最新の物理や、ILCについての講演、および学生による研究発表が行われました。この合宿では、国際リニアコライダー(ILC)の実現、素粒子物理学の発展を目指し、加速器科学者、素粒子・高エネルギー物理学者の間で情報共有を行い、若手研究者同士が交流することを目的としています。

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ILC夏の合宿2019

3月7日に東京大学にて開かれた国際将来加速器委員会(ICFA)とリニアコライダー国際推進委員会(LCB)の合同会議にて、文部科学省より「現時点でILCを誘致するには至らない」が、「この計画に関心をもって国際的な意見交換を継続する」との見解が示されたことが報告されました。これは日本政府からILCに関して示された初めての見解となります。

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KEK記事

アメリカ・テキサス大学アーリントン校で開催されていたThe 2018 International Workshop on Future Linear Colliders (LCWS18) にて、集まった研究者らにより「テキサス宣言」が発表されました。これはLHCでのヒッグス粒子発見を受け、今がまさに国際リニアコライダー (ILC)計画を進める時期であり、日本政府からの誘致の意思表示を求める、という宣言です。ヨーロッパで来年初めに開かれる素粒子物理学の研究計画の更新にILC計画が盛り込まれるには、今年中の誘致の意思表示が必要とされています。

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テキサス宣言

 

9月9日から12日にかけて、山口県下松市、瀬戸内海に浮かぶ笠戸島でILC夏の合宿2018が開催されました。
この合宿では、国際リニアコライダー(ILC)の実現、素粒子物理学の発展を目指し、加速器科学者、素粒子・高エネルギー物理学者の間で情報共有を行い、若手研究者同士が交流することを目的としています。


会場
会場の国民宿舎 大城

夕日
笠戸島夕日岬からの夕暮れの景色

 

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ILC夏の合宿2018

リニアコライダーの国際学会Asian Linear Collider Workshop 2018 (ALCW2018) が福岡国際会議場で5月28日から6月1日にかけて開催されます。この国際学会は、アジア、欧州、北米の3地域が毎年持ち回りで開催しているもので、世界から約300人の研究者が集い、リニアコライダーの加速器と測定器の設計開発状況とそこで展開される物理研究について、最新の成果をもとに議論を行います。

これに合わせて市民講演会「宇宙を探る大型科学プロジェクト:LIGO とILC」を福岡国際会議場メインホールにて5月29日18:00よりを行います。参加費無料、事前登録不要となっておりますので、奮ってご参加ください。

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九州大学からのお知らせ
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市民講演会のご案内


2015年ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生の講演会「神岡から探る宇宙と素粒子 -ニュートリノと重力波-」が、伊都キャンパス椎木講堂で4月15日13:00から開催されます。入場無料、登録不要です。奮ってご参加ください。

同日、16:30から梶田先生を講師とするサイエンスカフェ特別版「宇宙の謎に迫る!」〜姿を変えるニュートリノとニュートリノの小さい質量〜がホテルニューオータニで開催されます。お申し込みはこちらです(参加費無料)。

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講演会のお知らせ
サイエンスカフェのご案内

3月19日から20日にかけて、年に一度の、ILCの物理と検出器の進展と計画を話し合う会議が茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)で開かれました。
今年中の日本でのILC建設の意思決定が期待される中、活発な議論が交わされました。本センターのメンバーも参加し、発表を行いました。

集合写真
集合写真
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Annual ILC physics and detector meeting