九州大学 先端素粒子物理研究センター Research Center for Advanced Particle Physics

以前に当サイトで紹介した通り、今年5月からLHCで世界初となる重心系13 TeVでの陽子同士の衝突実験が行われていました。
この陽子衝突実験における2015年のデータ取得を完了した事が11月4日にプレスリリースされました。

LHC completes proton run for 2015, preps for lead | CERN

今回の測定では400兆回もの陽子の衝突イベントが観測された事が伝えられており、アップグレードから実験を再開した初年度を無事に完走できたという事になります。

今年の陽子衝突実験を終えたLHCでは、ビームを切り替え、鉛原子核同士の衝突実験を行います。
こちらは、重い原子核同士の衝突によりピッグバン直後のクオーク・グルーオンプラズマの状態を再現し、研究します。

鉛原子核同士の衝突のイベントディスプレイ
2010年の実験においてATLAS検出器で得られた鉛原子核同士の衝突イベントディスプレイ
(画像はCERN Document Serverより)

Tags:

Comments are closed.